戸籍収集と相続人確定

ご家族が亡くなり相続が開始されると、被相続人が生まれてから亡くなるまでの一連の戸籍が必要となり、そこから相続人を確定します。引っ越しや結婚等により複数回転籍をしている場合、被相続人が過去に籍を置いた住所地の役所に問い合わせる必要があり、遠方の場合は郵送でのやり取りとなりますので、早めの手続きが必要です。

被相続人が何度も本籍地を変えていた場合

被相続人が生前、引っ越しなどにより転籍していた場合は、籍を置いたことのある役所から戸籍を取り寄せる必要があります。

相続人が既に死亡している

被相続人の財産を相続する予定であった子供が、既に亡くなっている場合には、その子供や孫が相続人となり、これを代襲相続といいます。この場合、必要書類がさらに増えるため、取り寄せに更に時間を要します。

相続関係説明図の作成

戸籍をもとに相続人を確定させたら、相続関係説明図という家系図のようなものを作成します。

相続関係説明図には、被相続人の住所、本籍地、生年月日、死亡年月日、被相続人との続柄、氏名、住所、生年月日等を記載します。これは不動産の名義変更や預金解約の際に必要となる重要書類となります。

自分の家族なのだから誰が相続人となるか把握していると思う方もいるでしょう。しかし、戸籍を調べて行く中で隠し子や前妻がいたことが発覚するケースも少なくありません。

正確に相続人を特定せずに手続きを行い、後に新たな相続人が発覚した場合、全ての相続手続きをやり直す必要があるので、戸籍の収集は重要となります。

なお、収集した戸籍謄本は名義変更などでも必要となるので大切に保管しましょう。